VCF / 完成

TLF01

ディスクリート・トランジスタによるラダー回路と、アンチログ電圧電流変換回路を組み合わせたEurorack VCF。Cutoff、Resonance、2系統のMOD入力を備えています。

VCF完成
開発開始
2018
TLF01 V2.0 Rev.AとAntilog-NPNOを組み合わせたEurorackフィルターモジュール

概要

主な機能

  • ディスクリート・トランジスタ・ラダー
  • Cutoff / Resonanceコントロール
  • 2系統のMOD入力
  • 入力およびMODレベル調整

使用デバイス

  • 2SC1815-GR
  • NJM072D
  • Antilog-NPNO Ver.1.2

フォーマット

Eurorack

詳細

概要

TLF01は、ディスクリート・トランジスタで構成したラダー回路を使うEurorack向けVCFです。

2018年に試作を開始し、回路の検証、プリント基板化、Eurorack化を経て、TLF01 V2.0 Rev.Aとして完成しました。完成版は、ラダー・フィルター本体とAntilog-NPNO Ver.1.2の2枚の基板を組み合わせて使用します。

Antilog-NPNOは、入力されたコントロール電圧を指数特性を持つ電流へ変換し、トランジスタ・ラダーのカットオフ周波数を制御します。

ラダー回路とアンチログ回路で使用するトランジスタ対は、特性を選別したうえで銅箔テープを巻き、エポキシ接着剤で固定して熱結合しています。この方法はAnVCOで温度変化に対する安定性を比較検証し、TLF01とAntilog-NPNOにも適用したものです。

回路構成

フィルター部には、オリジナルの2SC1815-GRを使用しています。

トランジスタ・ラダーおよびAntilog-NPNOで対になるトランジスタは、VBEを測定して特性を選別しています。選別したトランジスタ対は、素子間の温度差を小さくするために銅箔テープで巻き、そのうえでエポキシ接着剤を使って固定しています。

この熱結合方法はAnVCOで比較実験を行い、銅箔テープを使用しない場合よりも温度変化に対する安定性が向上する結果を確認したものです。TLF01とAntilog-NPNOには、その比較実験で検証した方法を適用しています。

オペアンプにはNJR製のNJM072Dを使用しています。

TLF01本体とアンチログ電圧電流変換回路を別基板としたことで、ラダー回路と制御回路を個別に検証・変更できる構成になっています。

操作と入出力

フロントパネルには次のコントロールと端子を備えています。

  • Cutoff
  • Resonance
  • Audio IN
  • Audio IN LEVEL
  • Audio OUT
  • MOD1
  • MOD1 LEVEL
  • MOD2
  • MOD2 LEVEL

Audio IN LEVELで入力信号の大きさを調整できます。

MOD1とMOD2は独立したレベル調整を持ち、複数のCVを加算してカットオフ周波数を変調できます。

Resonanceを上げるとカットオフ周波数付近が強調され、さらに帰還量を増やすことで発振に近い状態まで変化します。

開発の経緯

初期版ではJFETを使った可変電流源など、複数のカットオフ制御方式を試しました。

その後、プリント基板化とEurorack対応を進め、TLF01 V2.0ではトランジスタ・ラダー部とAntilog-NPNOを組み合わせる構成へ整理しました。

初版のV2.0基板では、出力差動増幅回路の入力接続とトランジスタのフットプリントに修正点が見つかりました。これらを修正した基板がRev.Aです。

Rev.Aでは、TLF01 V2.0とAntilog-NPNO Ver.1.2を組み合わせ、完成したEurorack VCFとして使用できます。

設計資料

KiCadデータ、回路検討用のSPICEデータ、測定資料などをGitHubで公開しています。

V2系の設計資料はTLF01_V2リポジトリ、初期版の資料はTLF01リポジトリに収録しています。

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